「認知症専門部会 専門職研修」を開催しました

 
 12月20日(木)に、『認知症の人の体験世界を理解しよう』と題して、認知症に携わる専門職員向けの研修を開催しました。  
 当日は午前午後に分かれて、90名をこえる多くの方に参加いただき、関心の高さを感じました。  
 
 まずは、名古屋市認知症介護指導者で認知症対応型デイサービス木の香都築紀子さんから、「認知症の人の体験世界を理解しよう  内側から見た認知症」として、認知症の方が伝えたいこと、内側から見た認知症、認知症の人の体験、認知症の人が求めるケアとは、認知症と生きる方からのメッセージを、わかりやすく説明していただきました。 

 認知症に携わる専門職だからこそ、正しい用語を使用すること、社会の一員として認められ役割を持ちたいという気持ちがあること、尊厳と敬意を持って接してほしいこと、「~してもらう」「~してあげる」より「一緒に~したい」という気持ちを理解してほしいというお話がありました。 
  
 続いて、「VR認知症プロジェクト~認知症の一人称体験~」として、VR(バーチャルリアリティ)による、認知症の方が見えている世界を体験しました。株式会社シルバーウッドの黒田麻衣子さんに来ていただき説明をしていただきました。デイサービスの送迎で車から降りるとき距離感がつかめずビルの屋上から突き落とされるように見えること、電車に乗っていて今どこにいるのかどこで乗り換えるかなどわからなくなること、レビー小体型認知症の方が幻視でみえるもの、若年性認知症の方がどのように家族や仲間に支えられているかということを、VRで体験しました。 
  
 VRの内容は認知症の方が監修され、実際に体験したことを基に作成されているため、とても認知症の方が感じられていること、見えていることなどを理解することができました。 
 参加者からも、いままで幻視など理解できなかった部分が理解できた。職場でも他の職員に伝えたいといった感想をいただきました。 
  
 講師の都築さん、黒田さん、ご参加いただいた事業所や予防スタッフの皆様もありがとうございました。今後もこのような専門職の方を対象にした研修を開催したいと思います。